マンションの売り出し価格と成約価格が大きく異なることは、不動産売却において重要なポイントです。
売り出し価格は、売主の<希望価格>であり、<成約価格>は実際に売却が成立した価格です。
この両者の違いは、マンションの築年数やエリア、需要と供給のバランスなどによって変わります。
一般的には、売り出し価格よりも成約価格の方が低くなる傾向があります。
このコラムでは、マンションの売り出し価格と成約価格の違いについて解説します。
1⃣売り出し価格と成約価格の差の平均と築年数別の推移
マンションの売り出し価格と成約価格の差は、平均で約15%程度と言われています。
しかし、この差は築年数によって大きく変わります。一般的に築年数が古くなるほど差は大きくなります。

出典:売り出し価格と成約価格で、9割の人が知らない驚愕の事実とは …
上記のグラフは、中古マンションの売り出し価格と成約価格の差を築年数別に示したものです。
2022年の首都圏のデータに基づいています。
築5年以内のマンションでは差が約17%、築31年以上のマンションでは差が約34%となっています。
築年数が古くなるほど、売り出し価格が高く設定されていることがわかります。
2⃣売り出し価格と成約価格の差が大きくなる理由と対策
マンションの売り出し価格と成約価格の差が大きくなる理由は、主に以下の3つです。
①売主と買主の意識のズレ
②売り出し価格の設定ミス
③市場環境の変化
それぞれの理由と対策についてご説明致します。
①売主と買主の意識のズレ
売主と買主の意識のズレは、特に築年数が古いマンションで起こりやすい現象です。
売主は、自分が住んでいたマンションに愛着や思い入れがあり、高値で売りたいと考えます。
一方、買主は、リフォームや修繕の必要性や費用を考慮し、安値で買いたいと考えます。
このように、売主と買主の価値観が大きく異なると、売り出し価格と成約価格の差が大きくなります。
また、売り出し価格が高すぎると、買主の反応が悪くなり、売却期間が長引く可能性もあります。
~対策~
売り出し価格だけではなく、立地や間取り、設備、管理状況などを総合的に判断して、適正な価格を提示すること。
売主買主は互いの立場を尊重し、柔軟な交渉をすることが挙げられます。
②売り出し価格の設定ミス
売り出し価格の設定ミスは、売主が不動産会社に依頼せずに、自分で売り出し価格を決めた場合に起こりやすいです。
売主は、自分の物件の価値を過大評価したり、他の物件の売り出し価格をそのまま参考にしたりすることがあります。
しかし、売り出し価格は、物件の特徴や条件だけでなく、需要と供給のバランスや市場の動向によっても変わります。
売主が自分で売り出し価格を決めると、適正な価格と乖離する可能性が高くなります。
~対策~
売主は、不動産会社の提案やアドバイスを聞くこと。
競合物件の成約価格を調べることが挙げられます。
③市場環境の変化
市場環境の変化は、売り出し価格と成約価格の差に影響を与える要因の一つです。
市場環境とは、金利や景気、法律や税制、人口動態やライフスタイルなど、不動産の需要と供給に影響を与える要素のことです。
市場環境が変化すると、不動産の価格も変動します。
例えば、金利が低下すると、住宅ローンの利息が安くなり、不動産の需要が高まります。
逆に、金利が上昇すると、住宅ローンの利息が高くなり、不動産の需要が低下します。
市場環境の変化によって、売り出し価格と成約価格の差が大きくなる場合もあります。
例えば、コロナ禍によって、在宅勤務や郊外移住などのライフスタイルの変化が起こりました。
これによって、都心部のマンションの需要が減少し、価格が下落する傾向が見られました。
一方、郊外の戸建てや広いマンションの需要が増加し、価格が上昇する傾向が見られました。
~対策~
売主は、市場環境の変化に敏感になり、適切なタイミングで売り出し価格を見直すこと、不動産会社や専門家の意見を参考にして、市場の動向を把握することが挙げられます。
【まとめ】
マンションの売り出し価格と成約価格の差について、その理由と対策を解説しました。
マンションの売り出し価格は、売却の成功に大きく影響する要素です。
売り出し価格を決める際には、成約価格や競合物件の価格、市場環境などを参考にして、適正な価格を設定することが重要です。
また、売り出し価格を決めた後にも、値下げ交渉や価格変更に柔軟に対応することが必要です。
マンションの売り出し価格と成約金額の差を小さくすることで、スムーズに売却可能になります。